1月6日 平成三十一年 小寒 親爺正月に考える 井伏鱒二 『厄除け詩集』 正月になると思い浮かぶ「五言絶句」がある。高適の「田家春望」であるが、私が五言絶句を堪能できる知識もあるはずもなく、井伏鱒二の名訳によってである。 田家春望...
1月20日 平成三十一年 大寒 作法は破るもの? 『Tiffany’s table Manners for teenagers』 年末に本棚の整理をしていて、久しぶりに開いた本がある。 宝飾品だけではなく、ナイフ&フォー...
2月4日 平成三十一年 立春 花の香、この匂い、あの臭い 沈丁花の香 二月四日—立春、今年は二日が「初午」となったために三日「節分」と3連続で節気と雑節が連なった。 稲荷神社では毎年三日と日取りが決まっている「節分」以上に「初午」...
2月19日 平成三十一年 雨水 好き好き好き好き_一休さん 桜折る馬 今節気の〈雨水〉は、雪はやがて雨へと姿を変え、その雨が滋養となり芽吹きを呼んで春の目醒めを迎えるという冬と春の狭間の時候を表わしている。 この、まだ雪残る時期を彩...
3月6日 平成三十一年 啓蟄 後ろを顧みて立つ人 啓蟄に蠢(うごめ)く 二十四節気〈啓蟄〉—前節〈雨水〉の雪解け水が地中に滋養として入り、新芽の芽吹きを呼ぶとともに、虫たちや小動物もまた地上へとその姿を現わす。そして水温(ぬく)み...
3月21日 平成三十一年 春分 行く人、来る人 花を散らすと 春分となったその日に、「桜の開花宣言」となった。 関東ではまだ一分から二分咲きではあるが、これから満開に咲き誇るまでを、日々愛でるのもまた楽しい。 この時期になると、日に...
4月6日 平成三十一年 清明 新元号と大人の智慧 春爛漫 この時候の季語、【麗(うら)らか、長閑(のどか)、春風、蝶、囀(さえず)り、雲雀(ひばり)】が示すように、清々しく明るい陽が辺りを包む季節の到来である。 花も盛りと咲くこの...
4月20日 平成三十一年 穀雨 天の気まぐれ、美しきものよ再び 春疾風と桜隠し この時期、春の嵐と呼ばれるように風雨が強まったり、日々や朝夕の寒暖の差が激しい天候が続いている。 それはこの時候の季語「春疾風(はやて)」や「春雨」から...
5月6日 令和元年 立夏 お辞儀の作法ご存知ですか 礼儀作法 この時期には通年であれば、五月二日の雑節『八十八夜』と、五月五日の『端午の節句」とがあるだけなのであるが、本年は、四月三十日の平成天皇陛下ご退位「退位礼正殿の儀」と...
5月21日 令和元年 小満 春の名残と夏の走り 三社祭と若葉のころ 小満_令和最初の「江戸の春の大祭/三社祭」が17・18・19日の日程で執り行われた。 気のはやい〝江戸っ子〟は、「三社祭で浴衣の解禁」とする人もいる。 さすがに...
6月6日 令和元年 芒種 もっと美味しい健康へ 穂先の棘_芒 芒種_芒(のぎ)とは、稲や麦などの穂の先にある細く尖った毛・棘のことを呼ぶ。 梅雨の時期となるこの時期に、農家では作物の種を撒く時、特に稲作では田植えの時期となる。...
6月22日 令和元年 夏至 「陰影」と「ゆらぎ」の唐紙 短夜/みじかよ 夏至_一年で最も陽の長い日である。 これを短歌や俳句の世界では「日永/ひなが」と呼ばず「短夜/みじかよ」という枕詞であらわす。 もちろん日中の暑い時候に、涼...
7月7日 令和元年 小暑/七夕 願いの絲 七夕(乞巧奠) 本日、七月七日は七夕で、五節句のうち四番目の節句。 新暦の現在でも、旧暦のこよみで二十四節気と五節句が当てられているが、季節感のズレを大きく感じるのは、この七夕ではないだろう...
7月23日 令和元年 大暑 玉露のいただき方 大暑 大暑_大いに蒸し暑く、大いに曇っている 令和元年七月前半(一日から十五日まで)の東京の日照時間が観測史上過去最低だという。 観測によればこの期間の日照時間の一日平均が30分に満...
8月8日 令和元年 立秋 大人の『ラジオ体操』 立秋 立秋_名のみ秋の時候、連日、原則運動禁止という熱中症注意報が出る。 こんな酷暑の日でも、夏が思わず気を緩めたかのように穏やかな表情を漂わせ、涼やかな風が流れて凌ぎやすいひと...
8月23日 令和元年 処暑 心をカーンと打つもの 処暑 処暑の「処」の字は、人が几(肘掛)でくつろいでいる様を表現したもので[おちつく・すむ・やどる]という意味がある。 この時候は、暑さが処[おちつく]頃という意の処暑という名称...
9月8日 令和元年 白露 虫の音を愛でる稀有な民族 白露 白露—草木国土悉皆に[しろつゆ]が降りる候である。 昼間は蜩(ひぐらし)が鳴き、夜には秋の虫たちが鳴き始める頃でもある。 しかし、私たちが子供の頃にたくさんいた虫たちは...
9月23日 令和元年 秋分 災害対策の彼岸と此岸 白露 秋分/お彼岸_太陽が真東から昇り、真西に沈んで、昼と夜の長さが同じになる日。 春の彼岸に対し、「秋の彼岸」もしくは「後の彼岸」と呼ばれる。 〝彼岸〟とはあちら側の岸、仏教で...
10月8日 令和元年 寒露 「染め司よしおか」五代目 吉岡幸雄 寒露 寒露_野草に冷たい露が宿り晩秋の訪れを告げる ラグビーのW杯が開催されていて、日本代表の躍進で賑やかである。 各国の代表チームを迎える各地の「お持て成し」も概...
10月24日 令和元年 霜降 その櫛、誰のもの 霜降 晩秋の山里は味わい深い彩となるが、心の在りようによっては侘しき景色とも映ってしまう。 それは、やがて来る冬の朝霜を、清々しいまでの冷気の結晶とみるか、冷ややかな水の棘の塊が身に...
11月8日 令和元年 立冬 あるべきところに、あるべきもの 立冬 立冬_暦の上では本日より立春の前の日までが「冬」である。 旧暦と新暦の時差はあるが、「冬」とはいえ、11月は小春日和の陽気の良い日もある晩秋であり、12月に暮れの...
11月22日 令和元年 小雪 小雪—北の国では文字通り雪がちらつき出す時候 紅葉で色づいた「山粧(よそ)う」から、草木が枯れ始めて「山眠る」季候となる。 反面、小春日和と呼ばれる穏やかな日もある候でもあり、陽気につられて春の花が咲...
12月7日 令和元年 大雪 大雪_「五穀の精」は雪の別名 「雪月花」は日本の季節の風景の美しさを表す言葉であるが、雪の別名「五穀の精」は雪多く降らぬ地域に育った人間には馴染みがない。 雪深い地域にとって、特に農家にとっては天恵と...
12月22日 令和元年 冬至 冬至_一陽来復に陰極まり陽に転ずる、陽が最も短くも再び長くならんとす初日 今年の漢字『別』 東京早稲田の穴八幡神社で冬至から配られる、金が開けると云う「一陽来復」のお守りは有名である。 この時候から花...